お知らせ

訴訟提起に関するお知らせ

2025.01.31

Oishii Farm Corporation(以下 当社)は、当社創業時の関係者である松田祐樹氏(以下 松田氏)に関連して

①当社が保有する技術に関して松田氏関連法人による違法な特許出願が行われたこと
②松田氏が、ウェブ上で当社技術を無断で公開・販売するなど、当社に対して明確な合意違反を行ったこと

について、2件の訴訟を東京地方裁判所に提起いたしましたので、下記のとおりお知らせいたします。

 

 

1. 各訴訟を提起した裁判所及び訴訟提起日

① 特許権移転訴訟

裁判所:東京地方裁判所
訴訟提起日:2024年12月20日

② 損害賠償請求訴訟

裁判所:東京地方裁判所
訴訟提起:2025年1月6日


2. 訴訟の相手方(被告)

① 特許権移転請求訴訟:

MD-Farm株式会社
(本社:新潟県新発田市城北町二丁目9-22、代表取締役:松田祐樹、以下 MD-Farm)

② 損害賠償請求訴訟:

松田祐樹(以下 松田氏)


3. 訴訟に至った経緯

(1)松田氏は、2016年の当社設立時より、閉鎖環境におけるいちごの生産に関する研究及び開発、並びに閉鎖環境型いちご工場におけるいちごの生産に携わっていましたが、2018年1月19日付けで当社を退職しました。

(2)松田氏が代表取締役を務めるMD-Farmは、同社ホームページの会社概要欄によれば、設立時期を2018年3月、事業内容を「通年栽培いちご栽培ユニット開発・運営、オリジナル植物栽培用LED等の販売、通年いちごの販売」とする株式会社であり、同ページにて「閉鎖型植物工場を利用したイチゴの通年栽培システムの開発・運営、栽培に関する様々なトータルソリューションを構築」する旨を掲げています(https://www.md.farm)。

(3)今般、MD-Farmが、2020年5月19日に発明の名称を「イチゴの栽培方法」とする特許出願を単独で行い、2022年5月18日に特許第7075700号として登録されたこと、及び当該出願を原出願として2022年5月9日に分割出願を単独で行い、2024年9月6日に特許第7551158号として登録されたことが、それぞれ判明いたしました。

しかし、上記各特許の内容は、いずれも松田氏が当社在籍時に得た情報を基にしたものであり、また、松田氏と当社との間では、当社入社前に松田氏が保有する発明及び在籍時の職務発明については全て当社に権利帰属する旨の明確な合意がなされているため、上記各特許は、本来、当社が出願人及び特許権者になるべきものです。

(4)そのため、当社は、2024年12月20日に、MD-Farmを被告として、上記(3)の各特許に係る権利の全部又は一部の移転を求める訴訟を提起いたしました。

(5)また、松田氏は、メディアプラットフォーム「note」において、「松田祐樹@MD-Farm」とのアカウント名で閉鎖型植物工場におけるいちごの生産に関連した記事を発信しているところ、今般、松田氏が有料で販売した以下の記事の中に、「Oishii Farmで採用された栽培方法」として紹介するなど、当社在籍時に得た当社情報が含まれていることが判明いたしました。

  • 「【公開】植物工場で、ハチを使って受粉する方法」と題する記事(2023年12月13日公開
  • 「【公開】イチゴの植物工場で、病気を予防する方法」(2024年1月7日公開)
  • 「【公開】イチゴの植物工場開発の基本設計(第1世代)」(2024年11月15日公開)

(6)松田氏と当社との間では、退職に伴う合意及びその後の追加合意を締結し、松田氏が当社在籍時に知り得た情報を第三者に開示せず、また、第三者に販売しない義務を負っているところ、上記松田氏による記事の有料販売は、当該合意にて定められた義務に違反するものです。

そのため、当社は、2025年1月6日に、松田氏を被告として、当該合意に基づき損害賠償を求める訴訟を提起いたしました。


4. 本件訴訟の意味と対応

MD-Farm及び松田氏による上記各行為は、当社が研究開発を積み重ねてきた閉鎖環境におけるいちごの生産に関するノウハウに関して違法に自らの権利として特許出願されているものですし、また情報の販売行為は明確な合意に反してこれらを違法に流出させるものですので、許容できるものではありません。

当社は、上記の訴訟のいずれについても、当社の正当な権利の実現のため、適切かつ厳正に対応していく所存です。

以上